GREEってご存知ですか?

 

 

あなたは「思い出のWebサービス」と聞いて何を思い浮かべるだろうか。

 

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世界を代表する上記コンテンツのいずれかは、読者の皆さんも一度は利用したとこがあるだろう。

 

 

全人類が何かしらの形でインターネットと関わっている現代社会で、文字通り日進月歩で発展していくコンテンツ。

 

日々産まれ、淘汰され、洗練されていく。

 

 

世界は素晴らしいWebサービスで溢れている。

 

 

そんな中で、私の人格形成に大きな影響を及ぼしたひとつのWebサービスを紹介したい。

 

 

 

 

 

 

 

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皆さんはGREE(グリー)」をご存知だろうか。

 

 

ガラケー全盛期時代に釣り★スタをはじめ「探検ドリランド」ドラゴンコレクションなど多くの人気ソーシャルゲームを排出したあの GREEのことを。

 

 

 

課金することで自分自身がより強くなるシステムを通じて、当時お小遣い制だった私は本当の意味で我慢を覚えた。

 

 

汚い大人たちにさまざまな詐欺に遭うことで、用心深さ や ネットリテラシーが身についた。

※当時の代表的な詐欺といえば、物々交換詐欺。ゲーム内掲示板で「コレを送るからアレを送ってくれ」とターゲットに接触し言葉巧みに相手に先送りさせた後、速攻ブロックして持ち逃げする。マジで腹立つ。(その後、1対1の交換機能が実装されたことで改善された。)

 

 

 

その他にも、GREEには会員同士が交流できるSNSのような機能も備わっていたため、積極的にゲーム仲間とも交流を行なっていた。

 

 

当時私はデッドマン・ワンダーランドという漫画にどハマりしており、漫画の主要登場人物である"千地清正"というキャラになりきって、フレンドと交流していた。

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「俺は†"クロウ"千地清正†」

とか

「ん"ぁ・・・?朝か・・・」

とか

「かっかかか!やなこった!」

とか言ってた。

 

 

中学校3年生の頃に最もなりきり活動に精を出していたが、高校に進学しリアルフレンド達との交流していく中で「こんな事してるの俺だけじゃん」という気づきを得たことがきっかけで、人よりも少し遅れはしたものの厨二病が完治した。

 

 

このように、私は生きていく上でとても大切なことの多くを、GREEから学んだ。

 

 

 

 

ありがとう。GREE

 

ほんとうにありがとう。

 

 

 

 

 

 

 

 

しかしながら、最近はすっかりGREEの名前を聞かなくなってしまった。

 

現在の知名度について先日twitterで取ったアンケートを見てもらいたい。

 

 

 

投票総数:3件

は   い:1件

いいえ:2件

 

 

 

 

 

ご覧のとおり圧倒的に知名度が低いことが分かる。

 

 

 

twitterだけでなく生の声を聞くため、近所のマックで女子高生にGREEを知っているか尋ねたところ「は?お前だれ」と言われた。つまりその程度の知名度ということだ。

 

 

 

 

 

 

まあ無理もない。なぜならGREEというWebサービス2011年を境に急激に衰退しているからだ。

 

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↑株価の推移

(2011年11月 2779.00、2019年10月 496.00)

 

 

 

株価だけで比較するとおよそ1/6程まで事業規模が縮小したことになる。

 

 

 

 

どうして私たちのGREEはここまで没落してしまったのだろうか。

 

その謎をあきらかにすべく我々はAmazonの奥地へと向かった。

 

 

 

 

 

1.コンプリートガチャの規制

コンプリートガチャとは、かつて日本国内の特定のオンラインゲームタイトルで運用されていたマイクロトランザクション(課金サービス)の一種。略称として「コンプガチャ」という表記がメディア等も含めて用いられている。

各種ガイドライン文書上では、"ランダムで購入できる特定の2つ以上の異なるアイテムを全て揃えることを条件とした景品"等と定義される。景品表示の法律に抵触していたため、2012年6月を以て全ての運用が終了した。※ニコニコ大百科より引用

 

GREEの主な収入源はコンプリートガチャを念頭に置いた課金システムにあった。

 

先ほどの株価の推移を見ても分かるように、コンプガチャ規制(2012年5月)以降、急激に株価が下がっていることが分かる。

 

大規模な戦略転換を迫られたGREEに見切りをつけた株主達、エンジニア達は離れていってしまった。

 

事業縮小への大きなターニングポイントになった事は間違いない。

 

 

2.スマホの普及とスマホゲームの台頭

2009年6月に発売された"iPhone 3Gs"以降、ジワジワと勢力を伸ばしつつあったスマホ業界に…いや、携帯電話市場に衝撃が走る。

 

 

 

 

iPhone4S 発売。

auの参入。

 

 

 

世界のiPhone洗練されたデザインと共に圧倒的な高スペックになって日本にやってきた。

また、これまでソフトバンクの独占状態で走っていたiPhone市場に待ったをかけたキャリアが登場する。auだ。

 

これによりスマホ(主にiPhone)市場の競争が激化する。現在は国により規制されているが、当時は2年間契約するだけで高価な端末が0円になるだけでなく、1台契約する毎に合計8万円の現金キャッシュバックまで発生する荒れよう。

 

iPhoneバブル期の到来である。

 

 

 

 

 

 

また同時期、あるスマホゲームがサービスを開始する。

 

2012年2月

パズル&ドラゴンズ

 ━━━━爆誕

 

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iPhone普及の推進力ガラケーを主戦場に置いていた携帯ゲーム勢の衰退を足場にして、マジもんのドラゴンの如く、真っさらな戦場に舞い降りた。

 

 

パズドラは、当時の全ての男子学生が"スマホへ乗り換えたらまず最初にインストールするアプリ"と言っても過言ではない程の人気を誇った。

 

 

 

 

パズドラから死にかけの「ドラゴンコレクション」へ放たれた 滅びの爆裂疾風弾(ほろびのバーストストリーム) は、彼等を巻き込みながらGREEを破壊するには十分過ぎる一撃だった。

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その後、パズドラを筆頭に「モンスト」「ツムツムなどのLINEゲーム」が誕生し、ソーシャルゲーム市場は完全に主戦場をスマホに移した。

 

これがGREE没落の軌跡だ。

 

 

 

 

3.最後に

ここまで散々GREE全盛期からの没落について書いてきたが、私たちのGREEはまだ諦めてない。

 

スマホゲーム市場へ参入し、今は「アナザーエデン 時空を超える猫」というゲームを運営している。これはCM等で目にしたことのある読者も多いのではないだろうか。

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今後もGREEの動向を見守りたい。

 

 

 

 

 

 

Webサービスは、

日々産まれ、淘汰され、洗練されていく。

 

素晴らしいコンテンツで溢れるこの世界で、人々が心躍らせるサービスを提供し続けるのは、本当に大変なことだと思う。

 

大変な努力を要し、最高の娯楽を提供し続けてくださっている全ての関係者に感謝する。